本人の希望に応じて留学をすることも可能です。最先端の診療?研究をしている留学先が選ばれます。
最近では、下記施設に留学し、優れた研究成果を学会発表?論文報告をしています。

最近の留学経験者

  • 田中 悠祐 (2019年~2023年 米国シンシナティ大学)
  • 関川 元基 (2022年~ 静岡県立静岡がんセンター 呼吸器内科)
  • 本田 宏幸 (2023年~ 長崎大学病院 感染症内科/呼吸器内科)
  • 佐藤 亮 (2023年~ 国立病院機構相模原病院 アレルギー科/呼吸器内科)

アメリカ留学経験 田中 悠祐 助教

実験室ラボの集合写真
  • 医師7から10年目 札幌医科大学 分子医学部門 大学院
  • 医師11から14年目 シンシナティ大学 呼吸器内科へ留学

研究嫌いな自分がアメリカに基礎研究で留学??

私はフロンティア医学研究所(現 免疫学研究所)分子医学部門で、大学院生として指導してもらいました。その経験から、「基礎研究は自分に向いていない?苦手だ」と感じていました。ですが、どうしてもアメリカに住んでみたい!という気持ちだけで、先輩たちが代々留学していたシンシナティへの留学を決意しました。

アメリカでの生活

キャニオン観光の写真
日常生活はすべてが英語でいろいろな契約(家や携帯電話、免許証など多岐にわたる)などで困難なこともありましたが、毎日海外旅行のような新鮮さにあふれ、働き方におけるアメリカ人のワークライフバランスは、私の価値観を大きく広げました。
仕事終わりや週末を家族と過ごす充実した時間は、ただの留学を超えた、生きがいを感じさせる経験でした。また、アメリカ国内を旅した際に目にした国立公園の壮大な景色は、忘れがたい体験です。
国外に出ることで、単に英語を学ぶだけでなく、異文化を肌で体感する中で日本の常識が世界での非常識であることに気付かされました。

アメリカでの研究

アメリカ国内旅行の写真1
研究に関しては、それを仕事と割り切り、可能な限りラボワークに打ち込むことで少しでも多くのことを学ぶように努めました。
海外のビッグラボで、先進的な研究設備や技術に触れ、新薬開発に携わることができたのも、日本とは異なる規模感を体感する貴重な機会でした。

臨床医が基礎研究をすることの意味

臨床医が基礎研究に取り組むことは、必ずしも得意分野である必要はないと考えています。重要なのは、その過程で得られる深い学びと、臨床で応用可能な洞察です。
私自身は基礎研究をやってみた結果苦手でしたが、最終的に基礎研究の道に進まなかったとしても、基礎研究は臨床医として一度は挑戦する価値のある経験だと感じています。
アメリカ国内旅行の写真2
アメリカ国内旅行の写真3

病態の根本的理解をより深く

基礎研究は、疾患の原因やメカニズムの理解に重点を置いており、疾患に対する深い理解が得られ、診断や治療の質の向上に直結します。

研究技能と批判的思考能力の獲得

スタッフとの食事の写真1
実験方法や手技を知ることによって、臨床検査の結果のより深い解釈が可能になります(例えばCOVID-19のPCR検査など)。
実験計画、データ収集、統計分析などの研究技能の習得は、科学的根拠に基づいた臨床判断を行う上で非常に重要です。
また、研究過程で得られた知識やデータを批判的に評価する能力も養われ、これにより最新の医学研究を正確に解釈し、適用する力が身につきます。

医局員の一員として海外留学することのメリット

スタッフとの写真
スタッフとの食事の写真2
海外ラボへ留学するには、医局の「つて」などがない場合は、行きたいラボに自ら連絡し、面接等にこぎつけられれば自分のこれまでの業績(書いた論文など)をアピールして直接雇って貰う必要があり、非常にハードルが高いといえます。
さらにそれで受け入れてもらえたとしても、給料なし?保険なし?上納金(数百万円程度)が必要、など、条件が悪いことが大半です。
一方、代々の先輩が行っている研究室だと、先輩方の功績が認められ、初年度から給料や保険が出るなど、条件面でも非常に恵まれることが多く、仕事内容だけでなく生活面でも情報を引き継いでもらえるため、留学のハードルがぐっと下がります。
アメリカ国内旅行の写真4
研究が苦手(嫌い)だったとしても、海外での生活は最高に楽しく、絶対におすすめです!