令和5年 山下理事長?学長年頭挨拶
令和5年 山下理事長?学長年頭挨拶
新年、あけましておめでとうございます。年頭にあたり、理事長?学長としてひとことご挨拶させていただきます。今年は、あまり長い正月休みではありませんでしたが、皆さま少しはゆっくりされましたでしょうか?
さて、昨年の本学にとって最大のイベントは11月の新キャンパス完成行事でした。記念式典、講演会の開催や、関連する様々な企画にご尽力いただいた関係者の皆様に、あらためて感謝いたします。新しい札幌医大を内外に広くアピールできたものと思います。今年は、「新生札幌医科大学」元年ということになります。気持ちも新たに、未来に向かって前進してまいりましょう。
昨年2月~3月にかけて受審した、JACMEによる医学教育分野別評価の結果、概ね良好な評価を得ることができたのも、本学にとって大変喜ばしいことであります。今月末には正式に認定証が届く見通しですが、評価の際、指摘された多くの事項については、引き続き、点検?改善していくことが必要となります。
また、昨年は、これら以外にも、本学の研究?診療強化を目的として、「先端医療研究推進センター」や「感染症医療教育?支援センター」を開設いたしました。本年は、これらのセンターが実質的な活動を推進していくことを期待しています。また、今後、センターの機構化を目指して作業を進めていきたいと思います。
コロナに関しては、もはや収束という言葉さえ聞かれなくなってきました。すなわち、コロナとの共存、ウィズコロナの世界に完全に入ったと言えるかと思います。その中で、どのような対応が本学としてベストなのかを、今後、感染制御部の指導の下、戦略的に対応していきたいと思います。
昨年9月には、室蘭工業大学と合同で、「デジタル医工連携セミナー」を開催しました。デジタル医工連携の取り組みは今後も継続していきたいと考えます。デジタル関係では、昨年末、全国に先駆けて、ICTを活用した道民健康管理、地域医療支援を可能とする取り組みの第一歩を踏み出しました。これは本学にとって画期的な事業であり、今後、札幌医大がICTを活用した医療分野でも全国をリードしていきたいと考えます。
保健医療学部は今年、開設30周年を迎えます。特別記念誌の編纂、記念ホームページの開設など、記念事業が予定されていますが、これを機に、30年間の発展と功績、そして未来に向けての課題を考える機会としたいと思います。
さて、来月には医師?看護師?理学療法士?作業療法士?助産師?保健師の国家試験が行われます。学生諸君の奮起を期待しますとともに、関係する教職員の皆様の直前までのサポートをお願いいたします。
このほかにも、本学の今後の課題としましては、入試改革、IR関連組織の充実、フロンティア医学研究所の再編、附属病院の機能強化?収支改善、情報システムの強化など、まさに多くの問題が山積しています。
これらの解決には、医学部、保健医療学部、医療人育成センター、附属病院(特に看護部をはじめとするメディカルスタッフ)そして、事務局のすべての皆様のご協力が必須であります。皆で知恵を出し合って、一丸となって取り組んでいかねばなりません。
サッカー日本代表の森保一監督の森保ノートには、「日本には不可能はない」「日本人であること、喜び、誇り、幸せにつつまれる」と書かれていたといいます。おそらく自分自身に言い聞かせるような言葉だと思いますが、そのような思い、信念こそが日本チームを躍進に導いたのだと思います。われわれもこの「日本」を「札幌医大」に置き換えて、すなわち「札幌医大に不可能はない」「札幌医大の一員である喜び、誇り、幸せ」を皆が共有し、今年1年、あらゆることに立ち向かっていこうではありませんか。
今年が、皆様にとって喜びと幸せに満ちた年であることをお祈りいたしますとともに、本学運営に対する皆様の一層のご協力をお願いして、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
令和5年1月4日 北海道公立大学法人札幌医科大学 理事長?学長 山下敏彦